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ガストロノミーラボ メキシコ長期インターンシップ 6月レポート

 

インターンシップ マンスリーレポート(2017/06/01~2017/06/31)

松岡 由香利

千葉大学国際教養学部

  こんにちは、現在KB FOAM(Casa Futuro Lab.)でインターンシップを行わせていただいている松岡です!   今月は、

・中間発表(プレゼンテーション)

・日々の葛藤

・初耳情報

について書いていきます!   なんと、ここでの活動期間ももう半分が過ぎてしまいました!月日はあっという間に過ぎてしまうものですね…。   ということで、活動の成果を報告すべく中間発表を行ってきました。工場から車で30分程のところにEscuela Libre de Arquitectura という建築学校があります。そこのスペースを借りてイベント形式のプレゼン発表を行いました。もちろん、日本語は通じません。英語を使うのもどこか悔しい気持ちになります。ということから、言語はスペイン語で行いました!スペイン語を始めて2か月半、言語に関しては準備していた紙に頼りっぱなしでまだまだまるでダメでした笑 内容はこちら。私が作成したプレゼンです。

→→→ Presentacion en medio de plazo

伝えたかったこととしては、

①私が工場で何をしているのか

②どの点を意識しながら料理を作っているのか

③何を広めたいのか

です。その3点が聞いてくれていた人に伝わっているといいのですが。   そして、このプレゼンからも発見したことがいくつかあります。例えば、今まで、工場の社員食堂ではあまり人気のなかったカレーがEscuela Libre de Arquitecturaでは大人気だったり、日本料理とメキシコ料理のフュージョンに興味を持ってくれる人が意外に多かったりすることです。

これは、社会的階層の違いが目に見えて現れている例で、その点でよりメキシコ社会についても興味が沸きました。社会的階層とはここでは貧困格差のことを指し、階層によって食に対する嗜好性も異なるようなのです。よく所得がもらえている人々のことをA層、所得があまりもらえていない人々をB層と呼ぶことがあるのですが、比較的にA層は他国の食文化について寛容的で、日本食もトライしてくれる人が多いのですが、B層は変化を嫌う傾向があるようで、目新しい食べ物については味に関わらずあまり手をつけてくれません。 A層B層  数値的にも見てみると、メキシコのジニ係数(収入不平等指数:0のジニ指数は完全な平等を表し、100の指標は完全不平等を表す。)は2014年時には48.21となっており世界的に高めの数値が出ています。 [KUNOEMA, 2017] ジニ係数40%以上は社会騒乱の警戒ライン、60%以上は危険ラインであるという指標があり、メキシコは社会騒乱警戒ラインと危険ラインのほぼ中間ということになります。

このように、メキシコには確実に貧困の格差は存在しており、私の目に映るものが正しければそこに嗜好性の違いも存在します。グローバル化とともに人々の寛容性はかなり高まっていると個人的に考えていましたが、一方でまだまだ新しいものに対する違和感を覚える人が多いのかもしれないと新しい発見をしました。

この事実に関して少し個人的見解を述べると、他の文化に対して排他的になってしまうと新しい企業が展開していかないなどという経済的デメリットを抱える反面、文化的には自国の文化を守り続けていけるというメリットもあるのかもしれません。「過去の形のまま」残していくことに意味があるのか、少しの変化を加えても「残していくこと」に価値があるのかはよく議論されている視点ですが、私の現在行っている活動はまさしく後者であり、「残していくこと」に重点を置いています。そのため、私自身の課題は変化を好まない人に変化を受け入れてもらうにはどうすればいいのか考えることだと考えています。もちろん、お金があれば個人の余裕が生まれ、新しいものへのチャレンジの壁も低くなるのかもしれませんが、B層からA層への過程の中でどのような要因が嗜好性の違いを生むのか考えなければなりません。 さて、今回であれば嗜好性の違いのように、料理の観点から見えてくるメキシコの社会背景についても今後注目していけるとさらに充実したメキシコ生活が送れそうですね。

 

 

次に、日々の葛藤についてお話ししたいと思います。普段の活動では全然うまくいかないことも多々あります。今日はそんな失敗談やがっかり談についてお話しようと思います。 プレゼンのお話でも少し触れましたが、日本のカレーやうどんは工場のメキシコ従業員にはあまり人気がありません。作っても余ってしまう、こんな残念で悲しい状況ですが、従業員は料理に対してどのように思っているのか、何人かの声ですが、聴いてみました。 まずは、カレーから。 curry  「健康的じゃない。」確かに、決してカロリーは低いとは言えません。でも、みんなハンバーガーとかお肉とかはいつもいっぱい食べてるよね?!と突っ込んでしまいたくなります。ただ、これがカレーの人気が低い理由のようです。どのように改善していくのか、悩みどころですね。 次に、うどんに対する意見です。 udon  「ヘビみたい。」その発想はなかったので驚きでした。ラーメン文化 は広まっても、うどん文化を広めることは難しいのでしょうか。ただ、ここには一つ思い当たる節があり、現状のうどんは私の手打ちで提供しています。なので、写真のように太いうどんが出来上がってしまっている現状があり、ヘビと言われても仕方がないのかもしれません…。思考と行動に多少の矛盾も感じるような、それでも、人の好みはそう簡単に変えることはできず、これが私をもやもやとさせています。

さて、もう一つ、心のもやもやがあります。現在、3メニューを研究し考えているのですが、従業員に飽きられてしまっている!「もうカレーはいいよ。」この一言でノックダウンされました笑 どうしたらいいのと頭がパニックです。よくよく考えてみれば、3メニューだと週に二回同じものが出ることがあり、それが毎週となると日本人でも飽きてしまいますね。目標はレストランということで納得していましたが、ここはあくまでも工場であり、従業員は毎日食事処を選ぶことができないので、この点に関しては改善が必要だと感じました。 まだまだ考えること、落ち込むことは多々ありますが、これも充実している証だと思います。この気持ちに負けず、頑張っていきたいと思います。

 

最後に、メキシコで6月に起こった初めて知ったこと・驚いたことを紹介していこうと思います。

 

驚きその一。 yakyu  写真では伝わりにくいですが、野球場が小さい!値段も安い!そして試合の合間に流れるモニターのコンテンツが笑いを狙っているような…?!笑日本とは人の考える野球のポジションが違うみたいです。気になる人はぜひ行ってみると面白いかも。

 

驚きその二。 DSC_0249  メキシコのティファナでも日本食が食べられる!この写真は揚げたこ焼きと揚げ肉まん。ティファナには日墨協会(現地の日本と関わりのある、日本を知りたい人が集まる協会。日本人講師による日本語教室も開催している。)があり、定期的に日本をテーマにしたイベントを行っています。そこではこの写真のようなものが食べられたり、ちょっとダウンタウンの方まで足を延ばせば、ラーメンも食べられたりします。アメリカやメキシコシティと比べると、ティファナで はまだまだ希少な日本食ですが探せば意外とおいしい日本食屋さんが。一方で照り焼きと寿司は「なんだか想像していたのと違う」ということが日常茶飯事なので、開拓してみると面白いですね。

 

驚きその三。 chile  Chileは大胆に焼く。メキシコ料理のスープやサルサに欠かせないChileはガスコンロの上で大胆に焼いてしまいます。焼くのは味に風味を出すため。よりおいしくなるようです。今回はチレの写真ですが、トマトなんかも、このように焼くことがあります。日本では見たことのない調理方法だったので、思わずパシャリと撮った一枚でした。

 

驚きその四。

トルティーヤは意外と手軽に作れる!私もパートナーのハイメにトルティーヤの作り方を教えてもらいました。皆さんにもここでご紹介しちゃいます!

トルティーヤの作り方 DSC_0304

 

 

 

 

 

 

作り方に書いた分量は本当にざっくりなので、好みに応じて変えてみてください!一番重要なのは、おそらくぬるま湯の量です。手からははがれるけど、ちょっとべたつくなと思うくらいがちょうどいいです。笑 言葉で説明するのは少し難しいですが、おそらく三回作ればこれかもと思えるトルティーヤが作れると思います。ぜひ、作ってみてくださいね!

来月はインターンの山場になるのではないかと思います。現在、社員食堂の差別化を図るべく力を入れているのは「健康」と「清潔感」。家とレストランでは環境が異なり、より入念な清掃が必要となります。8月のレストランオープンを目標に、貴重な今の時間を無駄にしないよう、果敢に攻める、そんな月にしたいと思います。試行錯誤の結果を書きたいと思っていますので、こうご期待!